「幻奏」の新規カードが「レガシー・オブ・デストラクション」に収録されるので軽く考察。新たな切札『幻奏の華歌神フラワリング・エトワール』も強い!!【遊戯王OCG】

おはようございます!!


DIPTERAです!!






出典:【公式】遊戯王OCG

2024/1/27発売の「レガシー・オブ・デストラクション(LEGACY OF DESTRUCTION)」に「幻奏」の新規カードが収録されることが判明。


新たに判明した新規カード5種を軽く考察したいと思います。


詳しくは後述しますが、ようやく切札らしい切札を貰えました……。




また、考察の前に「幻奏」というテーマについても解説。


それでは、以下より記事本文です。




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幻奏とは?

出典:【公式】遊戯王OCG

「ザ・デュエリスト・アドベント(THE DUELIST ADVENT)」で初出した光属性・天使族のテーマ。






出典:【公式】遊戯王OCG

アニメARC-Vのヒロイン格といえる、柊柚子の使用テーマでもあります。






出典:アニメ「遊☆戯☆王」公式

各次元にそっくりさんがいて、物語序盤から翻弄されていた美少女でしたね。???「瑠璃!?瑠璃が何故ここに……!?」






出典:遊戯王ニューロン

また、上級以上のモンスターのみが所属する「幻奏の音姫」を包含していますが、融合素材に指定されているのみでサポート対象というよりは1種の縛りですね。






出典:遊戯王ニューロン

アニメARC-Vでは「幻奏の音姫」でなく「幻奏の歌姫」がカテゴリ化していましたが、OCG化の際に変更されています。




イラスト使用者が女性キャラというのもあり、このテーマに所属しているモンスターは全て女性型のモンスター。


ただし、「幻奏の音姫」はやや無機質な印象のビジュアルで、その他の「幻奏」モンスターも多くは肌の色が人間離れしており、人外感が少々強めと言えます。


その他の特徴として、音楽、特にオペラをモチーフにしているため、音符や楽譜、楽器を思わせる意匠のデザインがふんだんに盛り込まれていますね。




肝心の性能面での特徴ですが、特殊召喚に関連して適用・発動する効果が多い印象。






出典:遊戯王ニューロン

その中でも強固な耐性を付与する効果が特に目立ち、純構築では防御的な戦術を得意としています。






出典:遊戯王ニューロン

また、専用の融合モンスターも複数抱えており、攻撃面が疎かになりがちな「幻奏」デッキの貴重なアタッカーとして機能していますね。




しかし、既存の「幻奏」デッキはアドバンテージ獲得能力に優れず、融合モンスター込みでも決定力・制圧力不足に悩まされていました。


ボード・アドバンテージの維持が生命線だったといえます。


その辺りのウィークポイントは今弾の新規カードで大幅に改善されており、詳しくは新規カードの各項で。






出典:遊戯王ニューロン

後、特徴という程ではないのですが、アニメARC-Vの展開から一部「ジェムナイト」とシナジーするカードが存在しますね。


かたやアニメテーマ、かたやデュエルターミナルのテーマと設定上は完全に無関係であり、性能面でも混成構築にする程のメリットも大きくないので詳細は割愛。






出典:遊戯王ニューロン

「ジェムナイト」も次回以降の「ターミナル・ワールド(TERMINAL WORLD)」に収録されるのかな?

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新規カード

メインデッキのペンデュラムモンスターが2種、融合モンスターが2種、魔法カードが1種判明しています。




幻奏の歌姫ルフラン




テキスト

レベル4/光属性/天使族/ペンデュラム/効果モンスター/攻1600/守800

【Pスケール:1】

このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:自分フィールドの「幻奏」融合モンスター1体を対象として発動できる。デッキから「幻奏」モンスター1体を墓地へ送り、対象のモンスターの攻撃力をターン終了時まで、墓地へ送ったモンスターのレベル×200アップする。

【モンスター効果】

このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。デッキから「幻奏の歌姫ルフラン」以外の「幻奏」モンスター1体を手札に加える。

②:このカードがEXデッキに表側で存在する状態で、自分フィールドに「幻奏」融合モンスターが特殊召喚された場合に発動できる。このカードを自分のPゾーンに置く。




性能面

レベル4のペンデュラムモンスター。


「幻奏」初のペンデュラムモンスターですね。


ペンデュラムスケールは1で、相方に高スケールを用意できるのであれば幅広いレベルのペンデュラム召喚が可能です。


「幻奏」モンスターの特殊召喚時に発動・適用される効果を使いやすくなるのはありがたいですね。




ペンデュラム効果では、デッキから「幻奏」モンスター1体を墓地に送り、そのモンスターのレベルに応じて自身の場の「幻奏」モンスター1体の打点を強化できます。


上昇値はレベル×200と高めで、レベル4を墓地に送っても800の打点強化とそこそこの数値。


基本打点が低めの「幻奏」モンスターにはありがたい効果ではあるのですが、墓地肥やしがメインとなりそうです。


「幻奏」デッキは比較的サルベージが得意であり蘇生効果も有しているので、任意の「幻奏」モンスターを墓地へ送れるこの効果の利用価値は高いですね。






出典:遊戯王ニューロン

ただ、特殊召喚した『幻奏の音女アリア』が存在すると「幻奏」モンスターを対象に取れず、このペンデュラム効果を発動できない点は留意しておきたいところ。




モンスター効果ですが、シンプルな「幻奏」モンスターのサーチと、特定条件下で自身をペンデュラムゾーンに置けるというもの。


①のサーチ効果は召喚・特殊召喚の双方に対応しており、クセがなく扱い易いです。


「幻奏」モンスターには手札で発動可能な特殊召喚効果を持つものも散見され、「幻奏」デッキの初動要員として活躍できそうですね。






出典:遊戯王ニューロン

無論、このモンスターを特殊召喚できる『独奏の第1楽章』も同時に初動要員となります。


「幻奏」モンスター以外を特殊召喚出来なくなる縛りはキツいですが、純構築に近いなら合わせて採用したいですね。




②の効果は、「幻奏」融合モンスターの特殊召喚をトリガーに、EXデッキの自身をペンデュラムゾーンに置くというもの。


融合召喚時はもちろん、「幻奏」融合モンスターの蘇生などにも対応し、「幻奏」デッキであればトリガーを引くことは難しくないでしょう。


最近は、この手のリカバリー効果が増えましたね〜。






出典:遊戯王ニューロン

同じアニメARC-V組である「超重武者」や「アマゾネス」にも、条件こそ異なるものの類似したペンデュラムゾーンへの再セット効果が登場しています。


正直、この類のリカバリー効果めちゃくちゃ使いやすくて良い……。


サーチ・墓地肥やし・打点強化・リカバリーと、各種アドバンテージを増強出来る強力なペンデュラムモンスターが追加されましたね。




幻奏の歌姫クープレ




テキスト

レベル5/光属性/天使族/ペンデュラム/効果モンスター/攻1200/守2000

【Pスケール:9】

このカード名の②のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:自分は光属性モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。

②:自分フィールドに「幻奏」モンスター以外の表側表示モンスターが存在しない場合に発動できる。デッキから「幻奏」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

【モンスター効果】

このカード名の①②のモンスター効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが通常のドロー以外の方法で手札に加わった場合、このカードを相手に見せて発動できる。自分の手札・墓地からレベル4以下の「幻奏」モンスター1体を特殊召喚する。

②:このカードがEXデッキに表側で存在する状態で、自分フィールドに「幻奏」融合モンスターが特殊召喚された場合に発動できる。このカードを自分のPゾーンに置く。




性能面

レベル5のペンデュラムモンスター。


『幻奏の歌姫ルフラン』に続き、「幻奏」初のペンデュラムモンスターですね。


ペンデュラムスケールは9と高く、上述した『幻奏の歌姫ルフラン』の相方に最適。


レベル2〜8のモンスターをペンデュラム召喚できるので、メインデッキの「幻奏」モンスターは全てペンデュラム召喚可能になりますね。


①のペンデュラム効果により光属性以外のペンデュラム召喚は行えませんが、「幻奏」デッキであれば大きな問題とはならないでしょう。




②のペンデュラム効果は、「幻奏」魔法・罠カードのサーチ。


単純に1枚のアドバンテージを稼げ、ペンデュラム効果なので召喚権すら行使する必要がないと非常に強力ですね。


ただ、自身の場に「幻奏」モンスター以外のモンスターが存在してはならず、純正、またはそれに近い構築を半ば強要されます。






出典:遊戯王ニューロン

また、サーチ対象が『幻奏のイリュージョン』と後述する『幻奏協奏曲』の2種のみと非常に狭いのも少々難点。






出典:遊戯王ニューロン

まあ、「サンアバロン」魔法・罠カードよりはマシですけど……。






出典:遊戯王ニューロン

「サンアバロン」罠カードは『聖天樹の開花』の1種のみですし、「サンアバロン」魔法カードに至っては存在すらしませんからね……。






出典:遊戯王アニメオリジナルカードwiki

『聖天樹の呪精』を早く……。

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失礼、話が逸れました。


本題に戻ります。




モンスター効果ですが、手札か墓地からレベル4以下の「幻奏」モンスターを特殊召喚できる効果と、特定条件下で自身をペンデュラムゾーンに置けるというもの。


②のペンデュラムゾーンにセットできる効果は『幻奏の歌姫ルフラン』と同じですね。


やはり、使いやすいリカバリー効果です。




①の効果は、自身がドロー以外で手札に加わった際に、下級「幻奏」モンスターを手札か墓地から特殊召喚するというもの。


手札の自身はレベル5なので特殊召喚できません。






出典:遊戯王ニューロン

『幻奏の音姫ローリイット・フランソワ』や『幻奏の音女エレジー』が対応しない点も、やや残念です。




しかし、それでも多くの「幻奏」モンスターを特殊召喚でき、墓地から蘇生した場合はアドバンテージまで稼げます。


その後、手札の自身をペンデュラムゾーンにセットすれば②のペンデュラム効果により更にサーチを行なえますし、②のモンスター効果により損失も軽減しやすいと、アドバンテージ獲得能力に非常に優れたモンスターと言えますね。






出典:遊戯王ニューロン

この特殊召喚効果のトリガーは、『幻奏の歌姫ルフラン』のサーチ効果や『幻奏の音姫ローリイット・フランソワ』、『幻奏の歌姫ソプラノ』のサルベージ効果で引くのが簡単でしょう。


サーチ・特殊召喚・ペンデュラムスケールと、1体で多くの役割をこなせる、非常に優秀なペンデュラムモンスターを貰えました。




幻奏の音姫スペクタキュラー・バッハ

出典:【公式】遊戯王OCG




テキスト

レベル7/光属性/天使族/融合/効果モンスター/攻2500/守1800

このカード名の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。デッキから「幻奏」モンスター1体を特殊召喚する。

②:融合召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分の「幻奏」融合モンスターが発動した効果は無効化されない。

③:このカードが墓地へ送られた場合、「幻奏の音姫スペクタキュラー・バッハ」以外の自分の墓地の「幻奏」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。




カード名

出典:【公式】遊戯王OCG

スペクター……?

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……と思ったら、華やかさや壮観さを表す英単語とのこと。


聞き馴染みのあるスペクタクルの形容動詞みたいです。




素材指定

「幻奏」の融合モンスターであり、素材指定は「幻奏」モンスター2体。


「幻奏」デッキであれば容易に素材を確保できそうですね。






出典:遊戯王ニューロン

融合召喚の手段は『オスティナート』や『幻奏の歌姫ソプラノ』が良いでしょう。


どちらも『幻奏』デッキで無理なく採用できます。




性能面

効果は、①が「幻奏」モンスターのリクルート、②がカウンター封じ、③が「幻奏」モンスターの蘇生ですね。


①のリクルート効果ですが、自身の特殊召喚時にレベルや表示形式の制限なく「幻奏」モンスターをデッキから呼び出せます。


効果も無効にしないので、特殊召喚した「幻奏」モンスターの効果で連鎖的にアドバンテージも獲得可能。


『幻奏の歌姫ルフラン』のサーチ、『幻奏の歌姫ソプラノ』や『幻奏の音姫ローリイット・フランソワ』のサルベージがアドバンテージを得やすいですね。






出典:遊戯王ニューロン

また、リクルートしたモンスターと共にリンク素材にすれば、展開力の高い『幻奏の華楽聖ブルーム・ハーモニスト』のリンク召喚にも即座に繋げられます。


自身を素材にすることで後述する③の効果にも繋がり更なる展開に繋がるので、是非ともこの動きを狙いたいです。




そしてその③の効果ですが、自身が墓地に送られた際に同名以外の「幻奏」モンスターを蘇生するというもの。


効果の無効やレベル制限などは無く、墓地からなので①と異なり融合モンスターすら特殊召喚できますね。


「幻奏」デッキでは難しいですが、一応はEXデッキから直接墓地に送られても発動可能。






出典:遊戯王ニューロン

専用サポートだと『ブリリアント・ローズ』で容易に墓地に送れますが、「幻奏」モンスターでないので各種誓約に引っ掛かり、オススメはできません。






出典:遊戯王ニューロン

それでも、相手に『教導の大神祇官』や『インフェルノイド・ティエラ』などを使われた際には役に立つので、覚えておいて損はないです。

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しかし、蘇生は守備表示限定。


そのため、即座に攻撃には参加できませんね。


各種素材としての運用や、『幻奏の音女アリア』、『幻奏の音女エレジー』によるロック形成に利用することになると思います。




また、守備表示にできないリンクモンスターは蘇生できません。


ただ、「幻奏」リンクモンスターはリンク召喚が容易でエクストラモンスターゾーンでしか効果を使えない『幻奏の華楽聖ブルーム・ハーモニスト』のみなので、そこまで気にはなら無いでしょう。


ほとんどの「幻奏」モンスターを蘇生可能であり、条件の緩さから利便性はかなり高い効果です。


①③ともに幅広い「幻奏」モンスターを特殊召喚でき、同一ターンに発動も可能なので、これからの「幻奏」デッキの展開の要となることは間違い無いと思われます。


しかも、①のトリガーは融合召喚に限らず、蘇生など他の特殊召喚でも構いません。


③と合わせて堅実に盤面を増やせるので、何度も蘇生してこれらの効果を使い回したいところ。




ただ、②の効果のみ方向性が異なり、「幻奏」融合モンスターの効果に対するカウンター封じ。






出典:遊戯王ニューロン

融合召喚時に①の効果を『灰流うらら』などで無効化されないのはありがたいですね。




また、融合召喚後にこのモンスターを場に維持していれば、他の「幻奏」融合モンスターもこの効果の恩恵に与れます。


ただ、場と墓地を行き来するであろうこのモンスターにとって、この条件はやや厳しめ。


有用ではあるものの必ず適用したい程の効果でもないので、無理に維持してまで狙う必要は無いでしょう。




総じて、「幻奏」デッキの展開力を底上げしてくれる融合モンスター。


素材指定は緩く、ボード・アドバンテージも大きく稼げるので、「幻奏」デッキでは最序盤から融合召喚を狙いたいところです。




幻奏の華歌神フラワリング・エトワール

出典:【公式】遊戯王OCG




テキスト

レベル8/光属性/天使族/融合/効果モンスター/攻2800/守1500

このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:自分・相手ターンに発動できる。自分フィールドの「幻奏」モンスターを任意の数だけエンドフェイズまで除外する。その後、この効果で除外したモンスターの数まで相手フィールドの表側表示カードを手札に戻す事ができる。

②:融合召喚した表側表示のこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。デッキ・EXデッキから「幻奏の華歌神フラワリング・エトワール」以外の「幻奏」モンスター1体を特殊召喚する。




イラスト

人間らしい肌色ややピンク掛かってる?をしており、誤解を恐れずに言えば「幻奏」モンスターっぽくないですね。


私も初見では「幻奏」モンスターとは気付きませんでした。






出典:遊戯王ニューロン

他にも同様の特徴を持つ「幻奏」モンスターは存在しますが、その中でも特に人間らしいイラストだと感じるのは私だけでしょうか?




この「幻奏」モンスターとしてやや特異なイラストですが、ピンク色の髪やスカートの柚子の花から、アニメでの「幻奏」デッキ使用者である柊柚子を強く意識したモンスターだと思われます。


高打点が似合わない華奢で可憐な美少女でこそあるものの、「幻奏」デッキの切札に相応しいデザインだと個人的には感じますね。






出典:【公式】遊戯王OCG

余談ですが、アニメARC-Vのテーマで使用者を強く意識していたモンスターとしては、他に『EM稀代の決闘者』や『超重天神マスラ-O』、『占術姫ビブリオムーサ』が存在します。(いずれもOCGオリジナルモンスター)

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素材指定

「幻奏の音姫」モンスターと「幻奏」モンスター2体の合計3体を素材として指定しています。


「幻奏の音姫」には融合モンスターか最上級モンスターしか存在せず、他に2体の「幻奏」モンスターが必要であるなど、非常に重い融合モンスターですね。


必要素材の多さから、『オスティナート』では直接融合召喚できないのも重さに拍車をかけます。




ただ、今弾の新規カードを含めた「幻奏」デッキにはアドバンテージを稼ぐ手段が非常に増えており、専用構築なら融合召喚の敷居はそこまで高くないですね。


最上級モンスターや融合モンスターが故に重かった「幻奏の音姫」モンスターですが、特殊召喚手段も多くなったので、素材指定から受ける印象よりも融合召喚は容易です。




ステータス

攻撃力2800は『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』(攻撃力2600)を上回り「幻奏」モンスター最高数値。


ようやく、切札らしい切札が「幻奏」デッキに登場しました。


既存の融合モンスターや高レベルモンスターも、切札というよりはエースや繋ぎの印象が強かったですしね。






出典:遊戯王ニューロン

単純なアタッカーとしては打点強化を有する『幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト』や『幻奏の華歌聖ブルーム・プリマ』に劣り、場持ちは強固な耐性と高打点モンスターに対するメタ効果を持つ『幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ』にも劣ります。


しかし、このモンスターには後述する強力な除去効果やリカバリー効果を有しており、制圧力と継戦能力は群を抜いていますね。




性能面

効果は2つ。


①の効果は、エンドフェイズまで自身の場の「幻奏」モンスターを除外し、除外した枚数まで相手の表側表示カードを手札に戻すというもの。


相手ターンにも発動可能であり、しかもバウンスは対象を取りません。


バウンスできる枚数は自身の場の「幻奏」モンスターの数に依存するものの、フリーチェーンで対象を取らないバウンスは相手にとって非常に脅威。


妨害・制圧手段としてかなり有用でしょう。




また、自ターンでは自身の場のモンスターを空にする事で、『オスティナート』や『独奏の第1楽章』の発動条件を満たせます。


バウンスは任意であり、相手の表側表示カードが存在しなくても発動できるので、この動きは先行1ターン目すら可能。


強力な初動要員でありながら重複すると腐りやすかったこれらのサポートを、展開後にも使用できる様になるのは大変ありがたいですね。




その他、相手の除去を躱すために除外を利用しても良いでしょう。


除外も対象を取らないので、特殊召喚した『幻奏の音女アリア』ですら除外で逃がせます。


フリーチェーンなのが本当に便利過ぎますね……。




反面、一時的とは言えボード・アドバンテージを損なうので、使用ターン中は防御面がおろそかになる点は留意しておきたいです。




そして②の効果は、自身が相手の効果で場から離れた際に、後続の「幻奏」モンスターをリクルートするというもの。


①の効果で相手の除去を受けづらいですが、それでも万が一のリカバリー手段があるのは悪くありません。


除去のバリエーションも増えていますしね。




また、後続はメインデッキのみならずEXデッキからも特殊召喚可能。






出典:遊戯王ニューロン

『幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ』であれば堅固な壁となり、『幻奏の音姫スペクタキュラー・バッハ』なら盤面を即座に補強可能。


どちらもそのターン中の生存率を大きく上げてくれそうです。


他にも、あえて高打点の相手モンスターに自爆特攻し、『幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ』のバーン効果でダメージを与える攻撃的な使い方もできますね。


汎用性の高い効果と言えます。




ただ、融合召喚されていないと発動できない点は注意が必要。


蘇生手段も増えて来た「幻奏」デッキですが、蘇生後に除去を受けても使えませんね。




ただし、融合召喚後に①の効果で除外し、その後に場に戻った場合は発動可能なのでご安心を。






出典:遊戯王ニューロン

『亜空間物質転送装置』を始めとする一定期間だけの除外だからですね。


その場合は、特殊召喚方法の情報が残るという裁定が出ています。


同様に、『幻奏の音女アリア』などの特殊召喚時の永続効果も、戻った後に再度適用されるので安心ですね。




逆に、『幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト』の[表側表示で存在する限り1度]の効果は戻った後に情報が残らずリセットされます。


なので、除外前に発動していても再度発動可能。


この辺り、マジで上手く出来過ぎている……。




総じて、強力な制圧・除去要員として機能しつつ継戦能力も高い融合モンスター。


「幻奏」デッキ待望の切札、早く使いたいですね~。




幻奏協奏曲

出典:【公式】遊戯王OCG




テキスト

通常魔法

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:自分の手札・フィールドのモンスターを融合素材とし、天使族の融合モンスター1体を融合召喚する。その際、自分のPゾーンに存在する融合素材モンスターも融合素材に使用できる。

②:このカードが墓地に存在する状態で、「幻奏」融合モンスターが自分の墓地へ送られた場合に発動できる(ダメージステップでも発動可能)。このカードをデッキの一番下に戻す。その後、自分は1枚ドローする。




イラスト

『幻奏の音女アリア』と『幻奏の音女エレジー』が写っていますね。


「幻奏」デッキの戦術において、特殊召喚したこの2体を並べて強固なロックをかける、通称「アリアエレジー」が中核をなしていました。


恐らくは、それを意識したチョイスだと思われます。




性能面

効果は2つ。


①は、モンスターゾーン・ペンデュラムゾーン・手札からモンスターを素材とし、天使族融合モンスターを融合召喚する効果。


天使族融合モンスター専用の『融合』とも言える効果ですね。


既存の『オスティナート』や『幻奏の歌姫ソプラノ』がそれぞれ融合先や盤面のモンスターしか素材にできないなどの制約があったので、この魔法カードが最もクセのない融合手段と言えそうです。






出典:遊戯王ニューロン

後、地味に『ジェムナイト・セラフィ』や『ジェムナイトレディ・ローズ・ダイヤ』を融合召喚することもできます。


多少は「ジェムナイト」も意識しているのかもしれません。






出典:遊戯王ニューロン

しかし、モンスターゾーンと手札から融合するなら、サポートの豊富な『融合』だけで事足ります。






出典:遊戯王ニューロン

「幻奏」デッキに限っても、『幻奏の音女タムタム』でサーチできちゃいますしね。




ただ、こちらはペンデュラムゾーンも素材として使用可能。


『幻奏の歌姫ルフラン』や『幻奏の歌姫クープレ』のリカバリー効果も活きますね。






出典:遊戯王ニューロン

ペンデュラムゾーンを素材とするだけなら『融合』と同じくサポートの豊富な『ペンデュラム・フュージョン』も存在しますが、手札のモンスターを素材にできなかったり、ペンデュラムゾーンが埋まっていなければならないとやや条件が厳しめ。


少なくても、「幻奏」デッキではこのカードが1番使い易いと思われます。




そして②の効果は、「幻奏」融合モンスターの墓地送りをトリガーとして自身をデッキボトムに送り、1枚ドローするというもの。


1ドローの強さは言わずもがなで、更には自身をデッキボトムに戻す事で、何度でもサーチが可能。


トリガーは積極的に墓地に送るであろう『幻奏の音姫スペクタキュラー・バッハ』が引きやすいでしょう。




このカードの最大の利点は、唯一の「幻奏」魔法カードである点。


他に「幻奏」魔法・罠カードは『幻奏のイリュージョン』しか存在せず、こちらは「幻奏」デッキではやや扱いづらい効果を持っているので、『幻奏の歌姫クープレ』のサーチ対象筆頭候補となります。


②の効果でサーチ対象を枯渇させにくい点でも、非常に相性が良いですね。




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総評

今弾の新規カードにより、「幻奏」デッキの展開力と除去力が大きく強化されました。


「幻奏」デッキの展開力はそのまま耐性にも直結しますし、場持ちも大幅に向上したと言えます。


強力な切札も獲得し、本当に見違えましたね~。






出典:遊戯王ニューロン

最初期に組んでいましたが、『トランスターン』などで必死にデッキを回していたのが懐かしい……。






出典:遊戯王ニューロン

登場初期は展開力無さ過ぎて、『リビングデッドの呼び声』すらフル投入して並べていたのを思い出します……。


正直に申しますと、この無理矢理並べてロックを掛けるだけだったこの時期の「幻奏」デッキ、使っていて楽しく無かったですね……。(楽しかった方がいたらゴメンなさい!!)


ただ、今回の強化で既存の強みを生かしつつ、楽しい動きができる様になりました!!


『幻奏の音姫ローリイット・フランソワ』のサルベージ効果と『幻奏の歌姫ソプラノ』の融合効果に同名ターン1が無い点も、ここに来て大きな強みになってます。


ここ最近のテーマ強化は本当に的確で凄い……。






「幻奏」縛り→『幻奏の華楽聖ブルーム・ハーモニスト』、『独奏の第1楽章』

光属性縛り→『幻奏の音姫ローリイット・フランソワ』、『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』、『幻奏の歌姫クープレ』




上記の通り縛りは相変わらずキツいですが、純構築でも充分過ぎる程にデッキを回せそうですし、問題無いと感じる方がほとんどでは無いでしょうか?


寧ろ、純構築が大好きな自分としてはありがたい。


『幻奏の音女アリア』の耐性付与とアンチシナジーな効果が少数存在するものの、それでも既存とのシナジーは強く、追加される切札もテーマのイメージを損なわないものなので尚更です。


この精度の強化を多くのテーマで行っている訳ですし、カードデザイナーの方々、マジで尊敬しています……。






出典:【公式】遊戯王OCG

ただ、レアリティ問題だけは何とかして欲しいですけど……。


流石に『幻奏の華歌神フラワリング・エトワール』はスーパーレアだと思いますが……。スーパーレアだよね!?




今弾の強化に関しては言うこと無しですが、今後の課題は「幻奏」魔法・罠カードのバリエーションの少なさですかね?






出典:遊戯王アニメオリジナルカードwiki

最近のレギュラーについては未OCGを数種収録していますし、もしかしたら未OCGの『幻奏のリズムチェンジ』や『天刑の幻奏曲』辺りが今弾で収録されるかもしれませんね。






出典:遊戯王アニメオリジナルカードwiki

前者は相変わらず特殊召喚した『幻奏の音女アリア』が存在したら発動できませんが……。






出典:【公式】遊戯王OCG

そう言えば、この枠は「アンティーク・ギア」の可能性も有りますね。






出典:遊戯王アニメオリジナルカードwiki

『古代の機械猟犬』を素材に指定した融合モンスターである『古代の機械双頭猟犬』や『古代の機械参頭猟犬』、及び『古代の機械参頭猟犬』を素材として指定する『古代の機械究極猟犬』がアニメARC-Vで登場しています。


これらもOCG化期待しているのですが、今弾には融合モンスターの収録枠が1つしか残っていないので、厳しそうですね〜。


メインデッキにも『古代の機械石像』などの未OCGが存在するので、そちらが回収されるかも?




最後に

それにしても、「幻奏」デッキにようやく登場したといえる切札『幻奏の華歌神フラワリング・エトワール』ですが、急に除外ゾーンと絡めてきましたね~。


既存の「幻奏」デッキでは除外ゾーンを絡めた戦術はほとんど、強いて挙げれば『幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト』の墓地メタ程度しか無かったのですが、どうしてだろう?






出典:アニメ「遊☆戯☆王」公式

ああ、そう言えば色んな次元に飛ばされていたな、柚子……。








出典:アニメ「遊☆戯☆王」公式

作中だと、出身地(出身次元?)のスタンダードより別次元に居た期間の方が長かったですし……。






出典:アニメ「遊☆戯☆王」公式

彼女はモンスターカード化しても別次元(除外ゾーン)に飛ばされまくるのか……。

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